【第四回作詞フェス課題曲について】
2017年11月26日にEDiTで開催された『第四回作詞フェス』
Soul mArk If me君が、「北海道を作詞の名産地に!」という意気込みで企画しているイベントです。とても意欲的な取り組みだと思います。
素晴らしいイベントでした!
このイベントでは、全出演者のライブ中に歌詞がスクリーンに投影されます。
歌詞を見ながらライブを聴くと、ふだんとは違った感動がありました。
ほかにも作詞をフューチャーした様々な企画がありました(詳しくは次のリンクをご覧ください→ https://kaneai.jimdo.com/ )
その中に、課題曲に歌詞をつける、という企画がありました。
こちらは、一般から歌詞を募集したので、私も応募しました。
一般応募は18作品、出演者の作品が12、全部で30作品が集まったそうです。
曲はこちらから聴くことができます。
歌詞のテーマは、「2020年東京オリンピックのテーマソング」でした。
私が応募した歌詞は次のとおりです。
イベントでは、この曲を私が会場で歌いました。
『Get the Gold』
広がる歓声 まぶしい光
いま とうとう始まる舞台
この日のためだけにすべて
犠牲にしてきた4年間
どんな色でも いいなんてことはない
至上命題 めざすは
あー輝く金
いつだってそう
ぼくは追われて 追いかけてく
取らなきゃぼくは故郷に帰れない
*******
この曲を聴いて、まずはテーマに沿って、メロディーから連想する言葉を紙に書き出しました。
その際、前回の作詞フェスの作詞セッションでSoul mArk If me君が説明していた「いつ、どこで、誰が、誰に、、、」という書き方を参考にしました。
特に、サビの印象的なメロディーから、割とスタンダードな応援歌ができあがりました。
しかし、応募しようと思ったときに、「前回もストレートな歌詞だったし、このような内容ならほかにも書く人がいそうだなあ」と思ったので、少し視点を変えて歌詞を書こうと思い直しました。
(前回の第三回作詞フェスでも、作詞して応募し、会場で歌いました)
それで、少しひねった歌詞に書き直しました。
オリンピックのテーマソングというと色々な曲がありますが、その中でも私はMR.CHILDRENの『Gift』という曲が好きです。
この曲の歌詞は、どんな色にだって価値はある、それぞれの人に似合う色がある、という内容で、オリンピックのテーマソングでありながら、金メダルにこだわらない価値観を描いています。
こういう曲が書かれる、ということは、実際には金メダルにこだわる風潮がある、ということだと思い、「金メダルを取ることを期待されている選手」の気持ちになって歌詞を書いてみました。
ちなみに、時間がなかったので1時間で書いた歌詞です。
場面は、オリンピックの競技場。
まさに、競技が始まろうとしているところ。
大きな歓声とまぶしい照明に照らされて立っている主人公。
このオリンピックの日に照準を合わせ、4年間ひたすらに努力してきました。
そして、ミスチルの曲とは反対に、どんな色でもいい、ということはなく、「金メダル」を取ることを全国民に期待されています。
金メダル獲得は「至上命題」
ここのメロディーには、4文字熟語を使ったら面白そうだと思って使いました。
その前の歌詞「いいなんてことはない」と韻を踏んでいます。
(後で調べてわかったのですが「至上命題」は誤用で「至上命令」が正しいそうです。申し訳ありません。日本語って難しいですね)
このBメロのメロディーや譜割りはちょっと変わっていて、歌詞をつけるのが難しかったのですが、なんとかリズミカルに歌える歌詞になったと思います。
そして、サビで転調します。
ここの歌詞をどうするか、作詞した人によって個性が出たと思います。
私はBメロの終わりとサビを繋がる歌詞にしてみました。「めざすは、、、輝く金」という箇所です。
その方がBメロからサビにかけて勢いがつくと思ったからです。
サビの最初のメロディーは「あー」とか「おー」といった言葉がぴったりだと思いました。
Bメロの歌詞からサビにかけて繋がった歌詞なのに、その間に「あー」と入れる。
文章で読むと違和感がありますが、歌詞になると違和感はないんですよね。インパクトが出るかなと思って使ってみました。
それは「輝く金」という歌詞を強調したかったからです。
そして、主人公は、金メダルを取ることを期待され過ぎて、他の選手や応援してくれる人たちに追いかけられているようにも感じるし、金メダルやライバルを追いかけているようにも感じる。
心の中は混乱した切羽詰まった状態になっている。
そして、金メダルを取らなかったら、故郷に帰れない、というぐらい追い詰められている。
ここも「取らなきゃ」の部分のメロディーが強調されているので、主人公が強く思っていることを当てはめました。
最後の歌詞ですが、元は「日本に帰れない」としていて本番でもそう歌ったのですが、「東京オリンピック」がテーマなので、おかしいですよね。
歌ったあとに「故郷に帰れない」に変えました。
Soul mArk If me君の書くメロディーはなかなか個性的で歌詞をつけるのが難しいです。
このイベント出演アーティスト10組も課題曲に歌詞を書いて歌ったのですが、結構、元のメロディーと変えていた人が多かったです。
私は比較的、元の譜割りどおりに歌詞をつけた方だと思います。
もともとのメロディーが持っているよさを引き出せる歌詞、歌って違和感のない歌詞を書くよう心掛けています。
(「譜割り」とは、メロディーの音符に対する歌詞の当てはめ方のことです。基本的には一つの音符に一音の言葉を乗せますが、一つの音符に二音以上乗せる場合もあります。
また、一連のメロディーのかたまりの区切れと歌詞の区切れを合わせるのが基本的な譜割りのやり方です。これをわざと崩す歌詞の書き方もあります)
ギターを弾いてくれた伊藤新さんには、「譜割りを原曲どおりにしてくれているので、ギターを弾いていて気持ちよかった」と言ってもらえました。
とてもうれしかった!
また、私の歌を初めて聴いた人に、「杉野さん、うまいですね」と言ってもらえたんですが、そんなことはないです。
ほんとただの素人なのにシンガーさんたちのあとに歌うのは緊張するし、しんどかった(~_~;)
聴いている方に申し訳なかったです。
あの場で歌うのは2回目だったので、前回ほどは緊張せずに歌えましたが、、、
歌詞も印象的だったと言ってくれる人がいました。他の人と違う視点で書いた歌詞だったからでしょうね。
イベントは盛りだくさんな内容で、出演アーティストも豪華で楽しかったし、勉強にもなりました。
この作詞フェス、継続してもらって、本当に北海道が作詞の名産地になればいいなと思います。
Soul mArk If me君、出演者さんたち、スタッフのみなさん、お疲れさまでした。
Remain
6月16日。
7年前の今日、大事な友人がこの世から旅立ちました。
もう7年もたった。
今年、彼のことを思って書いた歌詞が、『Remain』という曲になって世に出ました。
こんな思いがけないことが起きたのは、音楽を愛していた友人のおかげだと思う。
彼の思いを、どんな形でもいいからこの世に遺したい。
彼から受け取ったものを、今度は私が返していきたい。
そんな風に思って音楽に関わってきました。
でも、相変わらず受け取っているのは私のほうなのかもしれません。
次に彼に会ったときに、
「なにやってんすか、杉さん!」
って言われないように、これからもがんばります。

『Remain』という曲については、こちらの記事をご覧ください。
【歌詞を書くということ〜歌詞『流星群』】
○作詞について
最近、作詞にハマってます(笑)
以前から少しずつ作詞をしていたのですが、それが形になるとうれしいものです。
(私が書いた歌詞『Remain』についてはこちらの記事をご覧ください)
http://dreams2013.hatenablog.jp/entry/2017/05/19/171719
みなさんは曲を聴くとき、どの程度歌詞に注目していますか?
正直、私は曲(サウンド、メロディー、リズムなど)を聴くのが先で、歌詞にはあまり注目していない、、、と自分で考えていました。
しかし、ずっと好きで聴いている曲は、歌詞も好きなことに気付きました。
特に日本語の歌の場合、歌詞はとても重要ですね。
自分で作詞してみて気付いたことがあります。
それは、自分が書いた歌詞がいいものかどうか、自分ではなかなか判断がつかない、ということです。
というか、私の場合、自分が書いた歌詞は、自分に近過ぎて、客観的に見れないんですね。
私が書く歌詞の内容は、たいてい自分の体験がきっかけになっています(歌詞の内容がノンフィクションというわけではありません)。
それを、多くの人に共感してもらえるように、なるべくシンプルに書こうと思っているんですが、歌詞を読んだ(聴いた)人に共感してもらえたかどうかは、受け手側に委ねられるわけです。
ということで(今まで前置きでした)、今後、書いた歌詞をアップしていこうと思います。
読んでいただき、どんなことでも結構ですので感想などをいただけるとうれしいです。
今回書いた歌詞は、『流星群』
高校2年生の夏休みに、クラスメイトの実家に行きペルセウス座流星群を見たことを元に書きました。
クラスメイトの実家は農家で、周りには民家も街灯もない田舎でした。晴れた夏の夜空は、言葉にできないぐらいきれいでした。
そして、1分間のうちに何個もの流れ星を見ることができました。
流れ星は、天の端から端までビューンと流れ、願いごとはかけ放題でした(笑)
歌詞の1番はその思い出をストレートに書きました。
2番は1番と対比するように、今の自分を描いてみました(私自身、ということではありませんが)。
ブリッジには、「想像力は光の速さを超える」という言葉を思い出し、そのことを書きました。
「あなた」が誰を指すかは、聴いた人によって変わると思います。自分にとって大切な存在を思い浮かべてほしいです。
ここで、ひとこと「希望」と書いていますが、これは私にとって非常に重要なテーマですので、今後「希望」について別の曲を書くかもしれません。
最後は前向きな思いを込めて曲を締めくくりました。
(ここを書きたくて、2番を書きました)
いかがでしょうか。
感想などお待ちしています。
また、奇特にも曲をつけたいという方がいらっしゃいましたら教えてください。
(参考まで、私としては、Bump of chickenのような曲調をイメージしています)
【「第3回作詞フェス」レポと杉野が作詞した「Polaris」】
2017年5月27日にソウルマーク・イフミー君とオトキタ主催の音楽イベント「第3回作詞フェス」が開催されました。会場はEDiTでした。
「北海道を作詞の名産地にしたい」という思いが込められた企画です。作詞の重要性をアピールする素晴らしいイベントです。
出演者のライブでは、演奏中の曲の歌詞がスクリーンに映し出されました。
出演したのは、(敬称略)
コニシユカ
ドン*バンド
橘亜耶
かねあいよよか
さつらいかほ
いむいぱぴ子
Nothing
すずきゆい
そしてスロウ
Soul mArk If me
でした。
さすが、ソウルマーク君が選んだ出演者さんたちなので、いい歌詞を書くアーティストさんたちが揃っていました。歌詞を見ながら曲を聴くことで、今まで以上に深く音楽を味わうことができました。
私にとって、もっとも心に響く歌詞だったのは、「そしてスロウ」の『だって私は知っている』でした。
歌詞を書いた岡田真麻さんが、自分自身を赤裸々に表現したと言っていましたが、私が最近、人間関係について感じていたことと重なる内容で共感できました。ああ、そうだよなあと感じて、少し気が楽になりました。
他にもたくさんいい歌詞や気付いたことがあったのですが、全部は書ききれないので割愛します。
さて、今回の作詞フェスでは、ソウルマーク君が作ったメロディに、「北海道のテーマソング」というお題で歌詞を書いて応募しよう、という企画がありました。
実は私もこれに応募しました。
はじめての試みにもかかわらず、出演アーティスト10組+一般応募が13通で合計23の歌詞が集まったそうです!
すごいですね。
歌詞フェス当日には出演アーティスト10組に加えて、一般応募のなかから4作品がピックアップされて歌われました。
私の歌詞も選ばれ、発表されることになりました。それはとてもうれしかったのですが、作詞フェスの6日前にソウルマーク君から、「杉野さんに自分で歌ってほしい」と連絡があり、さすがに最初は誰かに代わりに歌って欲しいと断りました。
ソウルマーク君からは、「作詞者が自分で歌ったほうが伝わるし、お客さんにも参加してもらうイベントという雰囲気を作りたい」と言われ、イベントにとってプラスになるなら、と思って自分で歌うことにしました。
でもね~、今回のそうそうたる出演者さんたちが歌ったあとに自分が歌うのは、さすがに緊張しましたよ(カラスマのオープニングで歌うときはあまり緊張しないんですが)。
そのうえ、ソウルマーク君の書いたメロディーが聴くと簡単なようで、歌うには結構音域も広く(それでもソウルマーク君としては意識的に狭くしたそうですが)、難しいメロディーなんです。
・作詞フェス課題曲
https://youtu.be/aR7pKMopMLE
実は、一般応募の4作品のうち、シンガーではないのに歌ったのは私だけでした。
他の作品は、シンガーソングライターのほしのしほさんが応募した作品と、作詞者に代わって相馬りえさんとよよかちゃんが歌いました。
本番では、Nothingの伊藤さんのアコースティックギターに合わせて歌いました。
他の出演者さんたちはぶっつけ本番で歌ったそうなんですが、私は少しの時間ですがリハをさせていただきました。伊藤さんの伴奏はとても歌いやすかったです。ありがとうございます。
本番で歌ったあとは、思った以上に好評でうれしかったです。
ストレートでわかりやすい、とか、サビが印象的と言ってもらえました。
ソウルマーク君には、「時間軸を過去、現在、未来と大きく取っているのがダイナミックでいい。譜割がきちんと収まっているのもいいですね」と評価してもらえました。
中には、「歌、うまいですね」と言ってくれた方もいました。恐縮します、、、
(録音しておけばよかった、、、全然そんな余裕がなかった)
さて、私が書いた歌詞を御説明したいと思います。
まず、ソウルマーク君のYouTubeでメロディーを聴いて、前向きなイメージが浮かんできました。
来年で北海道命名150周年とのことだったので、過去と現在と未来をつなぎ、前向きに進もう、というざっくりとしたテーマを決めました。
北海道といえば、景気がよくないとかネガティブな雰囲気もありますが、この大地を開拓した先人たちが経験した困難さに比べれば、どうということはない。
先人たちが忍耐して切り拓いたこの大地を受け継いだ私たちは、次世代が希望を持てるように引き継いでいきたい。
そんな思いを込めた歌詞を書くことにしました。
歌詞を書くにあたって、私は基本的に1番だけという書き方はしません。フルコーラスの歌詞を書いて完結するようにしています。
今回も歌詞の募集は1番だけでしたが、自分が書く歌詞としては3番までのフルコーラスにすることにしました。
(なお、時間の関係で本番では2番だけを歌いました)
それで歌詞を書き始めようと思ったんですが、どうも音数がよくわからない。
それでソウルマーク君にメロディーの楽譜を書いてもらうことにしました(ソウルマーク君はふだん楽譜を書かないそうなので、お手数をかけてしまいました)。
ちなみに、この楽譜はTwitterで公開されました。
この楽譜を元に、メロディーに割り当てられた音数と、曲の全体の構成を把握しました。
そして、私が作詞するときはたいていそうなのですが、1番のAメロから順番に歌詞を書いていきました。サビから歌詞を書く人が多いようですが、私は最初から順番に書いていくことが多いです。
ただし、Aメロはこんなイメージ、Bメロはこんなイメージ、サビはこんなイメージと、全体の流れを大まかに思い描いてから書くこともあります。
今回は、サビは前向きなイメージ、Aメロは状況説明、Bメロは困難にぶつかっているイメージと決めて書き始めました。
あとは思いついたことを音数にあてはめていく。
1番では大地からはじまって高い山へ、2番では星空へと目線が下から上に移っていくように書きました。3番では地平線へと続く道をまっすぐに見据えて歩き出すイメージです。
実はメロディーが先で作詞したのは初めてで、歌詞を音数にぴったりあてはめるのに少し苦労しました。
といっても、2時間ほどで3番まで書いたので、結構早いほうかなと思います。
私は歌詞を書くのにあまり時間をかけないようにしています。
書いた歌詞をいじくりまわしていると、最初に描いたイメージからだんだん離れていくし、いかにも頭で考えましたという歌詞になってしまうので。
(ただし、今回の歌詞もそうでしたが、歌ってみるとしっくりこない箇所があったりするので、1文字単位の微調整は必要ですね)
さて、この歌詞のタイトルは「Polaris」としました。「北極星」という意味です。
2番の歌詞に「あの星が導いている」とありますが、この星は北極星です。その昔、航海の目印になった星でもありますし、真北から動かない揺るがない存在でもあります。
また、北海道の開拓使のマークが「北極星」でした。この曲を象徴するタイトルになったと思います。
今後、もしかしたらみなさんに聴いてもらう機会があるかもしれません。
自分が書いた歌詞で手前味噌ですが、2番の「ぼくらにも聴こえてくるのさ 歌う星の声」という箇所が、前向きなイメージを詩的に表現できたかな、と思って気に入っています。
歌詞を見て、感想などいただけるとうれしいです。
そういえば、出だしの2音の歌詞がなかなかしっくりこなかったのですが、さつらいかほさんはこの2音に「雑踏」という歌詞をあてていました。これには、なるほど!とうなりました。ソウルマーク君も絶賛していましたね。
その後、会場のみんなで「北海道のテーマソング」を作ろうというワークショップも開催されました。
司会のソウルマーク君が、作詞する際のヒントとして、状況設定をしたり、五感を使ったり、イメージする言葉を書きだしたりという方法を示してくれて、とても参考になりました。
会場のみんなで作った歌詞自体も興味深いものになりました。私が提案した歌詞が出だしの1行めに使われています。
タイトルは「北海道の鍋」になりました。
イベントの最後に、この歌詞をみんなで歌ったのですが、とても楽しかったです。
最後に、ソウルマーク君をはじめとしたスタッフのみなさん、出演者のみなさん、お疲れ様でした。準備が大変なイベントだと思うのですが(私もほんの少しですが助力しました)、その分、非常に楽しめる内容で、大いに刺激を受けました。ありがとうございます。
フードも美味しかった(^o^)
今後も続けていってほしいですし、音楽が好きな方にもっと来ていただきたいイベントです。特に作詞される方(作詞が苦手な方)は、会場に来られることをオススメします。
次回の開催は11月を予定しているそうです。
ところで、今回の出演者の中で、今後のカラスマに出演される方をご案内します。
・橘亜耶さん
6月24日(土)『カラフル・スマイル vol.62〜kind of blue〜』
・いむいぱぴ子さん、さつらいかほさん、ほしのしほさん
7月22日(土)『カラフル・スマイル vol.63〜4周年スペシャル〜』
『カラフル・スマイル』の6〜7月のスケジュールはこちらからご確認ください。
http://ameblo.jp/sugi-chi/entry-12277935745.html
お楽しみに!
【2017.5.27.作詞フェスに寄せて】
【作詞フェスに寄せて】
本日はソウルマーク・イフミー君の渾身の企画「作詞フェス vol.3」です。
このイベントは「オトキタ10周年企画」の第一弾として開催されるそう。
オトキタHPでこのフェスに関するインタビューが掲載されていて、とても興味深い内容なので、音楽が好きな方、ソングライターの方にはぜひ読んでいただきたいです。
http://www.otokita.jp/pc/?param=artist/details/808/interview
さて、私も少しずつ作詞をしていまして、世に出たものとしては、「カラフル・スマイル」のオープニングで歌っている「カラフル・スマイルのテーマ」、そして島みやえい子さんのラジオの歌詞募集コーナーに応募して採用され、CD化された「Remain」があります。
「Remain」に関してはこちらをご覧ください。
http://dreams2013.hatenablog.jp/entry/2017/05/19/171719
私が音楽を聴いてきた中で、特に印象に残る歌詞を書いた人を挙げたいと思います。
私はどちらかというと曲そのものやサウンドを中心に聴くほうなので、歌詞をいちばん重視しているわけではないのですが、そんな私にも非常に印象的な歌詞を書く人がいます。
まず、洋楽から、ジョン・レノン(ザ・ビートルズ)、スティング(ザ・ポリス)、ボノ(U2)の3人です。
ジョン・レノンの書いた曲の中でもっとも好きなのは「In My Life」です。
単なるラブソングではなく、自分の思い出の場所や人を織り交ぜた歌詞が素晴らしいです。
シンプルでありながら深みのあるこの歌詞をジョン・レノンが書いたのが24歳のときだそう。やっぱり天才ですね。
私もこんな歌詞を書きたいと思っています。
「In My Life」(ザ・ビートルズ)
https://youtu.be/-eCh3y5VROM
ジョン・レノンにはほかにも好きな歌詞の曲がたくさんあります。
例えば、「A Hard Day’s Night」
リンゴ・スターがなにげなく、「今日もきつい一日の、、、夜だ」と言った言葉をジョンが曲にしてしまったそうです。
ユーモアとキャッチーさがあって面白いですよね。
また、ジョンといえば「Imagine」が有名ですね。
こちらもシンプルな言葉を使いながら、深いテーマを扱っているところが素晴らしい。
スティングも好きなソングライターです。
大ヒットした「Every Breath You Take(見つめていたい)」は、シンプルで詩的な美しさを持った名曲です。
私がスティングの曲で好きなのは、彼が「孤独」とか「コミュニケーションの欠如」といったことをテーマに歌詞を書いていることです。
なかでも「Massage In A Bottle(孤独のメッセージ)」はすごいです。
最初、曲が好きで聴いていた私ですが、歌詞を読んでびっくりしてしまいました。
孤独というものをこんな風に詩的に表現できるなんて!
この曲も一見シンプルですが、とても深い歌詞です。ぜひ読んでみてほしいです。
(MVのクオリティが低くて残念、、、)
「Massage In A Bottle」(ザ・ポリス)
https://youtu.be/MbXWrmQW-OE
スティングの書いた曲では、技巧を凝らした歌詞の「King Of Pain」や、社会派のメッセージを込めた「Fragile」など、好きな曲がたくさんあります。
そういえば、スティングってミュージシャンになる前に国語の先生をやっていたことがあるんですよね。
そして、ボノ。
ボノの歌詞もシンプルで奥深い。
U2というとアイルランドの紛争を題材にした「Sunday Bloody Sunday」のような社会派の曲も多いですが、一方で、敬虔なクリスチャンとして書かれた曲もあります。
私がいちばん好きな曲は「I Still Haven’t Found What I’m Looking For(終わりなき旅)」
タイトルは「私が探しているものがまだ見つからない」という意味で、これがこの曲のテーマです。U2のドキュメンタリー映画『魂の叫び(Rattle and Hum)』では、アメリカの教会でゴスペル隊とともにこの曲を歌うのですが、素晴らしいです。
聖書的なメッセージが盛り込まれた曲ですが、それを知らなくても感動すると思います(私がこの曲をはじめて聴いたときは、まだクリスチャンではありませんでした)。
「I Still Haven’t Found What I’m Looking For」(U2)
https://youtu.be/e3-5YC_oHjE
3人の偉大なソングライターを見てきましたが、共通するのは、シンプルかつ奥深い歌詞を書くこと、社会派のメッセージ・ソングを書くことでしょうか。
さて、邦楽に目を向けますと、私が思春期にもっとも影響を受けたのは、「BOφWY」です!
特に「氷室京介」の曲が好きです。
たとえば「わがままジュリエット」
日本のロックバンドで、こんなにスタイリッシュな曲をやったバンドはBOφWYがはじめてじゃないかと思います。
氷室は、BOφWY初期の頃は「モラル」のようなパンクっぽい反社会的な曲を書いていましたが、次第にビートに合わせた英語交じりのスタイリッシュな歌詞の書き方を確立させていきます。
正直、私は使われている英語の意味がよくわからなくて、辞書を引いて調べたりしました(それで少し大人になった気がしたり)。
今の若い人が聴いてどう思うのかわかりませんが、当時は画期的にかっこよかった。
「わがままジュリエット」(BOφWY)
https://youtu.be/2vyCE73FWWo
好きな曲はたくさんあるのですが、「B・Blue」や「JUSTY」のようなビートと歌詞がスタイリッシュに融合した曲が真骨頂ですね。
個人的にはBOφWYのラストシングルとなった「季節が君だけを変える」は、思い入れが強いです。
また、布袋寅泰が歌詞を書いた「Dreamin’」も大好きな曲です。
そして、「ELLEGARDEN」の細美武士(その後「the HIATUS」「MONOEYES」)が書く歌詞も大好きです。
最初に聴いたのは、「風の日」
シンプルながら、人の弱さを知っている人が書いた歌詞だなと感じました(この曲を教えてくれた人は、自分がいじめられていたときに聴いて勇気をもらった、と言っていました)。
ELLEGARDENの曲には英語詞も多いのですが、日本語詞も素晴らしいです。
私がいちばん好きな歌詞は「右手」です。これもシンプルながら奥深く、力強いメッセージが込められています。
「右手」(ELLEGARDEN)
https://youtu.be/Z_rSUquOeyE
こうしてみてくると、私はシンプルで奥深い歌詞が好きなようです。
また、日本語と英語がまざった歌詞も好きなようです(抵抗がない)。
私もいい歌詞が書けるように精進したいと思います。
【私が作詞した曲がCDになった!】
「島みやえい子」さんをご存知ですか?
アニメ「ひぐらしのなく頃に」の主題歌を歌っていた方です。
現在は札幌在住で、ご自身の音楽活動と並行して、ボーカルトレーナーとしても活躍されています。
私、杉野が作詞した歌詞に、島みやえい子さんが作曲してくださって、「Remain」という曲が完成しました!
この曲は、CD『えこパフェ』に収録され、4月30日に発売になりました。
歌っているのは、なんと島みやえい子さんご自身です!!
生きていると、こんなうれしいことが起こるんですね\(^o^)/
この話をいただいたとき、非常に恐縮したのですが、完成した楽曲が素晴らしいので、ぜひみなさんにも聴いていただきたいです。
CD『えこパフェ』は9曲入り2000円(税込)
収録曲はこちらです。( )内はシンガーさん。
1.『Anunnaki』(島みやえい子)
2.『Individual』(里歩)
3.『お姫「さま」ゲーム』(赤部ゆき)
4.『滑落エゴイズム』(橘エリカ)
5.『誕生』(島みやえい子)
6.『Penguin』(歌恋)
7.『Golden Memories』(ASUKA)
8.『地球』(島みやえい子)
9.『Remain』(島みやえい子)
こちらのYouTubeで、全曲の一部を試聴できます。ぜひお聴きください。
このアルバムには、島みやえい子さんと生徒さんが歌う楽曲が収録されています(里歩さんは生徒さんではなく、スペシャル・ゲストです)。
全員実力派のシンガーさんで、個性的な楽曲が揃っています。
なんと、私が作詞した『Remain』は、このアルバムの最後を飾ります。
私が作詞をした経緯をご説明しますと、、、
今年の1月にさかのぼります。
エフエムしろいしで毎週水曜日19時~20時に放送されているラジオ番組『島みやえい子と愉快なカオリン』で、リスナーから歌詞を募集していました。
私は、地下鉄の中で放送を聴きながら10分くらいでこの曲の1番の歌詞を書き、番組にメールを送りました。10分ぐらいで書いたといってもいい加減に書いたわけではなく、内容は以前からずっと考えていたことだったので、歌詞にするのに時間はかかりませんでした。
昔から私のことを知っている人には、曲を聴いたら誰のことについて書いた歌詞か分かると思います。
その後、島みやえい子さんから、歌詞に曲をつけたらいい曲ができたとご連絡があり、なんと1月25日の放送で、島みやえい子さんご自身のピアノ弾き語りで歌ってくださったとのこと(この日、私は自分の企画ライブがあり、残念ながら放送を聴けませんでした)。
この時点で歌詞は1番までだったので、島みやさんから2番を書いて欲しいとご連絡をいただきました。
私はすぐに2番の歌詞を書きました。
後半の歌詞は島みやさんに一部お手伝いしていただき、歌詞の順番を組み替えた箇所もありましたが、ほぼ私が書いた歌詞そのままで曲を付けてくださいました。
さらに、その時点で島みやさんから、「春に出すCDに収録したい」とうれしいお話をいただきました!!
私が書いた、つたない歌詞がCDに収録されるなんて、、、それも、ソングライターとして敬愛する、あの島みやえい子さんが作曲ですよ!!
こんなことが起こるなんて、びっくりです。
そして、とうとう3月1日の放送で、島みやさんがフルバージョンで歌ってくれました。それも、島みやさんご自身のピアノ弾き語りというレアなバージョンでした!!
すばらしく美しいメロディーで感動的な曲でした。自分で書いた歌詞なのに、なんだか自分が書いたとは思えない素晴らしい曲になっていて、鳥肌が立ちました。
この放送を聴いて、タイトルを『Remain』に決めました。「残る」とか「存続する」という意味です。この曲のテーマは、亡くなった友人が私に残してくれたもの、なのです。
島みやさんがこの曲を完成させるにあたって、「亡くなられた方に背中を押されていると感じます」と言ってくださったのがとてもうれしかったです。
歌詞はこちらです。
今回の『えこパフェ』に収録される「Remain」は、森藤晶司さん(難波弘之さんのお弟子さんだそう)がアレンジしてくださったバージョンです。このピアノアレンジがまた素晴らしいです。
そして、そこに乗る島みやさんの歌が本当に素晴らしいです!
私の歌詞に共感してくださり、心に響く歌を歌ってくださいました。
歌詞は、私の個人的な体験をもとにしていますが、多くの人に共感してもらえるよう、なるべくシンプルにすることを心がけました。大切な人ともう会えないという経験をした方には、ぜひ聴いていただきたいです。
島みやえい子さんには、私の思いを形にしてくださったことに、心から感謝致します。
ぜひ、CDを購入していただきたいです。
通販はこちらから可能です。
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=219208
よろしくお願いします!